Vol 8
~草のロゼットを探してみよう ~

小板まきばの里通信

11月半ばを過ぎると、木々の葉もほとんど落ちて里山は冬枯れの景色に変わっていきます。 地面も一見枯草だけになってしまったように見えますが、よく見ると地面のあちこちに張り付く ように広がった緑の草を見つけることができます。円形に広がった葉が踏まれてぺちゃんこに なったようなこの姿は、バラの花の形を意味する「ロゼット」と呼ばれる形態で、いろいろな草 がこの形で冬越しをします。この形なら、真冬でも約4°Cで安定している雪と地面の境界に生え ているため大事な芽や葉が凍る心配はありませんし、雪の重みで茎や葉が折れたり曲がったりす るのも防げます。また、緑の葉のまま冬を越すことで、雪解け後に他の植物に先駆けて成長を始 めることができるのです。キャンプ場周辺では積雪の前後にしか見られない草のロゼットを探し てみましょう。

Vol 7.3
~紅葉の色の違いを比べてみよう ~

小板まきばの里通信

11月に入るとキャンプ場周辺は紅葉の見ごろの季節を迎えます。紅葉は最低気温5度以下の晴 れた日が数日続くと一気に進み始めます。コナラやブナの葉が黄色に変わるのは、葉に含まれて いる緑の色素(クロロフィル)と黄色の色素(カロチノイド、人参の色素のβーカロテンの仲 間)のうち、緑の色素の分解が早く進むため、残った黄色の色素が強くなって黄色に色づくのだ そう。カエデやウルシの葉が赤色に変わるのは、日光があたることで葉に残った糖と酵素が反応 して赤色の色素(アントシアニン、リンゴやブドウの皮の色の色素)が作られるためなのだとか。 そのため赤く紅葉する木の葉でも日光が十分当たらない場所では黄色になったりします。木の種 類や日の当たり具合でいろいろな色に色づいて野山を彩る木々の葉たち、どんな色があるのか 葉っぱの色の違いをくらべてみましょう。

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