Vol 8.1
~常緑広葉樹を探してみよう~
12月になると、キャンプ場から見える山の落葉樹の葉はすっかり落ちて、残った緑の殆どは杉
や赤松等の針葉樹になります。広島市周辺等の標高の低い場所も12月後半には落葉を迎えます
が、落葉後の山を比べてみると標高の低い場所のほうが緑が多いことに気が付きます。標高の低
い場所には、針葉樹の他にカシやクスノキ、タブノキなどの常緑広葉樹の高木が冬でもこんもり
と緑の葉を茂らせているのです。積雪が多く気温が低いキャンプ場の近くでは、寒い中で葉を維
持するのが難しいので、背が高い常緑広葉樹は育ちません。しかし林の中を見てみるとエゾユズ
リハやミヤマオモトなど背の低い常緑広葉樹の木があちらこちらにあることに気づきます。これ
らは落葉した木の下で光合成をしながら、意外と暖かい雪の下で冬を乗り切れるように、雪に埋
まるくらいの高さ以上にならないという選択をした常緑広葉樹たちなのだとか。落葉後の季節だ
からこそ見つけやすくなる常緑広葉樹を探してみましょう。...