8月後半から最高気温が下がり始め、9月になると一気に秋の気配になってきます。草木や虫は一斉に店じまいの様子です。10月になれば小板集落を南北から見下ろす深入山や臥竜山の山頂から紅葉が始まります。そしてなだらかな裾野を駆け下りてきます。すそ野の下のほうが紅葉となるのは10月後半から11月前半です。当施設も、このすそ野の中の一部として紅葉が真っ盛りとなります。

 話は、一度横にそれますが、当施設の周辺は昔、耕作地であり、また、横を走る大規模林道もありませんでした。そのため、耕作放棄地や、大規模林道造成時に形を変えられた大規模林道沿いには、植生の初期の植物が生えてきます。それが、当施設の周りにたくさん生えている赤松などとなります。それから30~50年経ち、その植生が第2世代へと変化し始めています。その代表が楓です。 

 話をもとに戻して、施設内の紅葉はヤマザクラの紅葉から始まります。そして、サイトから見える臥竜山の裾野は、天然の点在する杉の緑を残しながら、コマユミなどの真っ赤に葉がが染まる低木や、コナラなのどの黄色の葉が入り乱れ、最高の景色が現れます。10月後半から11月前半の3週間程度の間の限定された期間の景色ですが、上から下ってくる紅葉の変化は毎日見ても飽きません。そして、最後は施設内の楓です。まだまだ、第1世代の赤松にとって代わるほどの数はありませんが、土蔵の後ろにある大きな楓の木などは見事に紅葉します。三角山の中にモミジの幼樹も点在してコナラの黄色と合わせてきれいな林となります。 

 施設内で、シンボル的なものはその土蔵の後ろの楓以外にもう二つあります。一つは、ドングリサイトの入り口付近に近接して経っている、赤松とヤマザクラとモミジです。この3つの木の枝が入り混じって、紅葉の葉が彩る巨大な生け花のようになります。もう一つは、ドングリサイトの名前の由来となったドングリサイト区画NO1の両端に大きく育っている2本のコナラです。このコナラの葉がすべて落葉すると施設内の紅葉は終わりとなります。
 そして、当施設の外、小板集落に目を向けると、イネ刈り直前の黄金に染まった田んぼや、紅葉の時期の最後の主役となる、耕作放棄地を覆うように咲く数多くのススキがあります。ススキ越しに見える藁ぶき屋根の古民家の景色は、中国地方の古民家ファンにとって一つのあこがれとなっているようです。また、牧草地などの開けたところでは、日の出のほぼ真横から差す黄色い朝日に照らされたところは、燃えるような紅葉の景色となります。たった15分の間ぐらいだけに見られる景色ですが見ごたえがあります。 

 そして11月、もうそこは冬の入り口です。耕作放棄地が銀色の穂となったススキに覆われ、かなりの頻度で霜が降り、晴天の日は、朝霧が発生し、幻想的な世界が現れ始めます。住民や別荘の方々が薪ストーブを焚き始めるのもこのころです。風のない晴天の朝霧の中に薪ストーブの煙がゆっくりと漂う景色は一品物です。そして、12月、もうそこは真冬の世界となります。