Vol 8
~草のロゼットを探してみよう ~
11月半ばを過ぎると、木々の葉もほとんど落ちて里山は冬枯れの景色に変わっていきます。
地面も一見枯草だけになってしまったように見えますが、よく見ると地面のあちこちに張り付く
ように広がった緑の草を見つけることができます。円形に広がった葉が踏まれてぺちゃんこに
なったようなこの姿は、バラの花の形を意味する「ロゼット」と呼ばれる形態で、いろいろな草
がこの形で冬越しをします。この形なら、真冬でも約4°Cで安定している雪と地面の境界に生え
ているため大事な芽や葉が凍る心配はありませんし、雪の重みで茎や葉が折れたり曲がったりす
るのも防げます。また、緑の葉のまま冬を越すことで、雪解け後に他の植物に先駆けて成長を始
めることができるのです。キャンプ場周辺では積雪の前後にしか見られない草のロゼットを探し
てみましょう。...