小さなお子様のおられるファミリーキャンパーの皆さんにとって雪中キャンプへのハードルは高いものがあると思います。そんな中でも、小さなお子様を連れてキャンプ&雪遊びを楽しめるのがディキャンプです。
小板まきばの里周辺は、近隣に多くのスキー場があることからわかるように広島県内でも有数の豪雪地帯です。圧雪してあるスキー場の雪と異なり、圧雪されていない数十センチも降り積もったふかふかの雪の中ではいろいろな雪遊びを楽しむことができます。キャンプ場の北側、さんかく山のふもとの緩やかな傾斜の牧草地は雪原となり、かっこうの雪遊びフィールドとなります。踏み跡のない一面の雪の中だからこそできる雪遊びを紹介します。
ゆきふみ、雪歩き
誰も歩いていない雪の中を歩く音や感触、膝まで埋まる深い雪をかき分けながら進む雪歩きは特別な体験です。スノーシューをはけば、新雪でもあまり埋もれずに長い距離を歩くことができるので、雪景色を堪能しながらの雪中散歩が楽しめます。
そり遊び
圧雪していない雪の中でのそり遊びは、コースづくりから始まります。斜面の雪を足やスノーシューで踏んでコースを作りましょう。直線コースだけでなく、カーブやちょっとしたジャンプ台等をつくるとスリルのあるそり遊びが楽しめます。また、気温が上がり雪の表面が解けた翌日に一気に気温が下がった朝は雪の表面が凍って圧雪していない場所でもソリ遊びができます。
雪の迷路づくり
お子さんの腰まで埋まるほどの新雪がたっぷり積もっているときは、雪を踏んで迷路を作りましょう。真っ白でふわふわの雪の壁に囲まれた狭い迷路をバランスをとりながら歩くだけで大冒険気分が味わえます。前を向いて雪を踏むと膝を持ち上げるのに力がいるので、後ろ向きに後退しながら少しづつ踏んでいくと楽に道を作ることができます。わざと道を曲げて見通しが効かないようにすると迷路らしくなりますよ。
雪合戦
雪合戦だけが思い切りお互いに物をぶつけ合える遊びかもしれません。少し湿った雪であれば手で握っただけで簡単に雪玉をつくることができます。雪玉はあたってもいたくないように固めすぎないようにしましょう。雪玉メーカー等を使って大量生産した雪玉を使って戦うと合戦らしくなるかもしれません。
かまくらづくり
お子様が入れるくらいの小さなかまくらは比較的簡単に作ることができます。まず、スコップやスノーダンプで雪をどんどん集めて固めながら積み重ねて大きな雪の山を作ります。雪を積むときは砂山を積んでいくように三角錐全体を大きくしていくのではなく、同じ大きさの円板を縦に積んでいくようなイメージで積んでいくと早く高く大きな雪山を作ることが出来ます。雪山が出来たら最後にスコップ(金属製が掘りやすい)で入り口から穴を掘ったら出来上がりです。
雪玉ころがし
雪が少し解けて湿っているときは、雪を転がしていくだけで雪が引っ付いて大きな雪玉が出来ていきます。誰が一番大きな雪玉を作れるか競争しましょう。下りの斜面を利用して転がしていくとより大きな雪玉を作ることができます。
雪ダルマ・雪像づくり
湿っていて雪玉ができやすい雪の場合は、雪を転がして作った雪玉で雪ダルマを作りましょう。雪玉ができにくい新雪の場合は、雪を押し固めて大まかな形をつくってから、手やスコップやプラスチックの板などで雪を削って形を作るようにするとうまくできます。目や口は指や木の枝を使って雪を彫るように描きましょう。
アニマルトラック(動物足跡探検)
雪の上に残された動物の足跡を探します。キャンプ場周辺やキャンプ場北側の放牧場ではウサギ、タヌキ、キツネ、イノシシ、イタチ等いろいろな動物の足跡を見つけることができます。足跡からなんの動物かを当ててみましょう。
人間スタンプ
新雪の雪の上に大の字に倒れてから起き上がると倒れたところにスタンプのように人型のくぼみができます。いろいろなポーズの人型をスタンプしてみましょう。
雪のブロック積み
メスティンやバケツやプラスチックケース等の入れ物に雪を入れながら押し固めて雪のブロックをたくさん作ります。それを積木のように積み重ねれば、風よけ等いろいろなものを作ることができます。大きなブロックを大量に作ればかまくらも作れるかもしれませんね。
雪灯籠・スノーキャンドルづくり
雪を小山に固めて穴を掘った中にろうそくやランタンを灯すと、雪がランプシェードのように幻想的に光る雰囲気のある灯りになります。積雪が深く雪の壁ができているなら、雪の壁に穴を掘ってろうそくを灯すだけでも雪国の夜の雰囲気を楽しめます。
注意すべきこと
楽しい雪遊びですが、雪だからこそ注意すべきことがあります。
防水防寒装備で遊ぶ
雪遊び用の装備を用意しましょう。足は履き口を絞れる履き口カバー付きの長靴をはくか防水の靴に足抜き(ゲイター、スパッツ)をかぶせる等して靴に雪が入らないようにしましょう。雪の中では特に足が冷えるので厚めの靴下をはくなど暖かく過ごせるように工夫しましょう。手はウィンタースポーツ用の手袋などの防水防寒の手袋をはめましょう。毛糸の手袋の上に防水の手袋を重ね着するという方法もあります。
キャンプ場内では除雪または踏んである場所で遊ぶ
施設内のサイトや道路は、除雪してあるところ、雪を踏んで道が作ってあるところで遊びましょう。大量の雪が積もると、水路や穴、木材や砂利の山等の障害物は雪に埋もれて何がどこにあるかわからなくなります。穴に落ちたり障害物につまづいて転倒したりすると思わぬケガをすることがあります。テントサイトの区画以外で歩いてもよい場所は場内を熟知したスタッフが除雪したり、雪を踏んで道を作っています。場内で遊ぶときは、そのような場所で遊びましょう。
雪が積もった屋根の下で遊ばない
落雪の可能性がある屋根の下では絶対に遊ばないようにしましょう。屋根から滑り落ちた雪が山になっている場所はつい遊びたくなりますが、屋根に雪が積もっている時は突然屋根の雪が落ちてきて下敷きになる可能性があります。屋根の雪は一部が固い氷になっていたりするので直撃するとケガでは済まなくなることもあります。
やぶや山の中に入らない
キャンプ場の周りのやぶや山の中は動物たちのテリトリーです。うっかり出くわしたりして驚かせると小さな動物でも必死で身を守ろうとして攻撃してくることがあり危険です。むやみにやぶや山のなかに入らないようにしましょう。