キャンプ場までの移動

雪中キャンプを考えるとき、雪中キャンプができる場所までの移動手段が必要です。通常それは自動車となり、自動車で雪道を運転する必要があります。

ここでのポイントは3つです。一つは雪中キャンプをする場所までの道の運転の容易性です。もう一つは、雪道に対する自動車の装備と機能性です。そして、その二つの上に成り立つ別の視点としての運転の技量や慣れです。

まず、道の運転の容易性です。雪中キャンプする場所までの道がその道を利用する人の生活に立脚した形で除雪されているかということです。除雪される道は、その道に生活もしくは観光で通行する必要性があるため除雪されます。生活や観光に支障がでない頻度で除雪されるうえ、それなりの通行量があります。除雪されて少なくなった雪の上を車が通行することで、気温が低くなければ路上の雪はとけて雨の日の状態に近くなります。逆に、除雪されていない道は、通行の必要性が低いと判断された道です。そのため、除雪されないか除雪の頻度が低く長く雪が残ったままとなります。雪の量が多いと車が雪につかえてスタックします。前に通った車の轍が凍ったり分厚いシャーベット状になり、轍にハンドルが取られて直進が難しくなったりします。
つまり、雪道に慣れていないドライバーは除雪されていない道は走らないようにする必要があるということです。
また、雪道は気温が下がる夜間早朝は凍ってスリップしやすくなります。除雪される道であっても、できるだけ道が凍らない時間帯に運転するように計画的に行動することが必要です。

次に、自動車の装備と機能性です。雪中キャンプに出掛けるならスタッドレスタイヤの装備は必須です。小板まきばの里の周辺では例年12月初旬に初積雪、4月中旬に遅い雪が降ることがあります。そのため雪中キャンプのチャンスを逃したくないなら、11月末からGW前までスタッドレスタイヤを装備しておくと安心です。スタッドレスタイヤを装備していても想定以上に新雪が積もっていた場合など、道路状況によってはスタックする場合があります。万一スタックした場合に備えて、雪を掘るための小型のスコップ、タイヤの下に敷く滑り止め、手袋、タイヤチェーン等スタックから脱出するための最低限の道具を車に常備しておくと安心です。
では、雪中キャンプに4WDは必須でしょうか?急な坂道がないきちんと除雪された道をスタッドレスタイヤを装備して走る場合は、4WDは必須ではありません。普段よりスピード落として慎重に運転すべきですが、除雪された道を走ることは普通にできます。 逆に、除雪されない道や急な坂道を経由して雪中キャンプができる場所に行くためには4WDは必須です。4WDは凍った道または急な坂道で滑ることや深い雪の中でスタックすることを回避しやすくなるためです。
したがって、2WDで雪中キャンプできる場所に行くためには、経路の道が運転できる状態かどうかを見極めることがポイントになります。この視点でのポイントは2つあります。一つは除雪される頻度です。もう一つは天候です。
国道191号線から小板まきばの里を結ぶ大規模林道は、積雪が多い場合、出勤時間前の6時頃と帰宅前の17時ごろの2回除雪されます。したがって、雪が継続して降っていても、この除雪された後であれば確実に191号線から来たり戻ったりすることができます。
それでも、大雪が続くときは除雪された後にすぐに積もり始めます。このような場合は、2WDでは危険と考えるべきです。通常このような状況になる場合、天気予報で大雪注意報や警報が出ています。このあたりの天気予報の読み込みの考え方は、このあとの投稿で述べたいと思います。

最後に、3つ目の運転の技量や慣れの話です。
まず、安全な速度で走ることが重要です、制限速度を守ることはもちろんですが、道路状況に応じて制限速度よりさらにスピードを落とす必要がある場合があります。
次に、これから進む道の路面が凍っている可能性があるかどうかの見極めです。例えば日陰のカーブ、日中晴れて前後の道の雪が解けて乾いていても、夜に凍った路面の雪や雪解け水が日中も解けずに凍ったままになっている場合があります。また、橋は橋の下に保温性のある地面がなく冷たい風が直接当たるため、路面の温度が下がりやすくそこだけ雪が残ったり凍ったりしている場合があります。このような場所は進入する前に十分に速度を落として走行する必要があります。
それからもう一つが下り坂です。下り坂ではスピードが出すぎてついブレーキを踏みがちになりますが、雪道でうっかりブレーキを踏みすぎるとタイヤがスリップして車が制御不能になる可能性があります。雪道でタイヤがスリップして前進できなくなるのは主に上り坂で発生しますが、制御不能になる事故は主に下り坂で発生します。昨今の車はABSがついていてスリップしにくくなっていますが、凍った道ではスリップします。下り坂はうっかり急ブレーキをかけないようにエンジンブレーキを使ってゆっくり走行する必要があります。
そして、こう考えると、もっとも怖いのは「下り道の日陰のカーブの先にある橋」ということになります。運転中、このフレーズの中にあるものや状態に注意しながら運転するのも一つのコツかもしれません。

キャンプ場内の移動

これまでキャンプ場までの道中のことについて書きましたが、もう一つ大きなポイントがあります。それはキャンプ場内での移動です。また、それは除雪対象の公道から枝分かれしたキャンプ場へ至る最後の道に当てはまる場合もあります。

この場合の考えるべきポイントは自動車の駆動方式です。いままで2WD&スタッドレスタイヤでも安全運転のポイントさえ押さえていれば、キャンプ場までの道のりは問題ないと言っていましたが、ことこの場面ではFR車がかなり問題となります。
このような道では低速でのストップ&ゴーが増えます。すると駆動輪の上に荷重があまりかかっていないFRは発進時や加速時に後輪が空転します。理由は簡単です。FF車と違って駆動輪の近くに車で一番重いエンジンが無いためです。
特に問題となるのが、上り坂やしばらく雪が降っていない表面が凍った雪道です。その状態で無理して発進しようとすると、後輪が高速回転のスリップをおこし、車のお尻が振れて側溝などへの脱輪となります。

この最悪の状態を回避する方法は、基本中の基本であるタイヤチェーンの装着です。これに勝る方法はありません。次善の策は最後部の座席や荷室に人が乗ったりして後輪に荷重をかけることなどがありますが、これを当てにすることはできません。
また、除雪される公道でもまれに前方の事故やホワイトアウトなどでストップ&ゴーを繰り返さざるを得ない状況が起こる場合があります。
このような不測の事態を考えると、スタッドレスタイヤを過信せず、スタッドレスのFFさらには4WDでもタイヤチェーンの携帯は必須と言えます。

駐車に関して

駐車している間の積雪量によっては車を動かせなくなる可能性があります。10cm程度の積雪であればまれに街でもあります。このぐらいの積雪であれば通常問題なく車を動かすことができますし、積もった翌日などには雪を楽しむ最高の時になる可能性も高いです。
しかし、雪中キャンプをするようなところでは一晩で50cm以上雪が積もる場合もあります。新雪が車の底(最低地上高)より高く積もると道路が除雪されるまで車を動かすことができなくなります。このような状況が想定される場合は、雪中キャンプをあきらめることをお勧めします。予想に反して雪中キャンプでそのような大雪に見舞われたときは、無理して車を動かそうとせずに、道が除雪されるまで待ちましょう。除雪された道まで車を移動するために車周辺の雪かきが必要になります。この場合にもスタックの脱出に使うスコップやタイヤチェーン等の装備が活躍します。

なお、当施設においては、施設内の道路部分は除雪しますので、キャンプ場内の積雪によってキャンプ場から出られないということはありません。
ただし、車周りの除雪は自ら行っていただくことになります。当方の除雪で車に傷をつけないためです。
また、大雪など、当方の除雪作業で除雪が追い付かない場合などは、車の周辺を中心に除雪のお手伝いをお願いする場合あります。

補足(当施設への進入について)

当施設には、出入口とエントランスの間、エントランスとドングリサイトの間に急な坂道があります。

この坂は4WDのスタッドレスタイヤ装着車はチェーンを装着しなくても登れますが、タイヤチェーンを装着していない2WDのスタッドレスタイヤ装着車では登るのが困難です。2WDの車の方が場内に入られる場合は、タイヤチェーン(布チェーンは不可)を装着していただく必要があります。タイヤチェーンを装着しない場合は、出入り口の南にある大規模林道に駐車をお願いします。駐車場からキャンプ場までの荷物の運搬につきましては、そり等をお貸しできますので、ご相談ください。