Vol 15.1 ~高鳴きするモズの姿を探してみよう~
9月終わりから10月はじめに木の葉が色づきはじめると、「キチキチキチキチ」と甲高い鳥の鳴き声が
聞こえてきます。声の主を探すと、見晴らしの良いところで鳴く、少し大き目の丸い頭が愛らしいモズ
の姿が見つかります。この甲高い声は「高鳴き」といわれ、縄張り争いの時の鳴き方です。モズは秋か
ら冬にかけて1羽で縄張りを持つのですが、それを獲得するための必死の戦いが秋のこの時期に繰り
広げられるのです。縄張り争いの戦いは、高鳴きだけで勝負が決するときもあれば、取っ組み合いの
激しいバトルになることもあるのだとか。
なお、地域によっては「モズの高啼き七十五日」といい、モズの高鳴きを初めて聞いてから 75日目に霜
が降りだすとして、農作業の収穫や冬支度の目安にされています。
モズの縄張り争いが終わるころ、山里の秋も終わりを迎えます。
高鳴きで秋の深まりを教えてくれるモズの姿をさがしてみましょう。...